究極の美味しさの肉まんと嗜好を楽しむシュウマイ

シュウマイと肉まんの店「セキネ」
本店 東京都台東区浅草1-23-6
赤羽店 東京都北区赤羽1-11-1
脇役
昭和初期の頃、この浅草の地で大衆食堂の「セキネ」として開店します。

メニューを見ると定食やラーメン、親子丼、チャーハンなどが並んでいます。
そして、その隅のほうに申し訳なさそうに書かれてあったのは、シュウマイ、肉まんでした。まるっきり脇役あつかいです。

客の一人が定食のほかにもう一品と頼んだのが、一番隅に書かれてあった肉まんの一皿でした。これは味より量を好む彼の選択だったのです。定食の後に口に運んだ肉まんのあまりの美味しさに感動を覚え、追加注文をしたほど。
ここで店主の勧めもありシュウマイも食してみると、これも感動的な美味しさ。

ここから噂が噂をよび食べた客は口々に、この美味しさを呟きはじめます。この評判はたちまち広まっていき脇役の存在があっという間にトップの座につきます。
ここで店側は食堂の店名を改め、シュウマイと中華まんの専門店へと営業方針を変えます。

そして、昭和29年、名物 シュウマイと肉まんの店「セキネ」は、仲見世通りと寿司屋通りが交差する角に、ハイカラな建物の姿で年中無休の店として開店しました。

特大サイズ
シュウマイは通常サイズと特大サイズの2種類がありますが、通常サイズは機械で包み、特大サイズは職人の手で一つ一つ包んでおります。味のほうは同じように思うのですが、通の人から言わせれば特大のほうが格別な美味しさがあると言うそうです。

タレ
付属のタレと辛子。特にタレはこのシュウマイのために職人が作り上げたもの。この自家製のタレがまた実に美味しい。このタレこそがシュウマイの本当のうま味を引き出してくれる職人技でなければだせない味です。

美味しい食べ方
まず、タレを付けずに食べてみてください。
つなぎを一切使用せず、豚肉と玉ねぎだけで余分な物を一切使用していませんので、口の中で広がるジューシーな豚肉の風味を味わうことができます。これは格別と言えます。
歩きながら食べる時は、このスタイルがおススメ。

ご自宅で召し上がる場合は、できるだけ蒸し器を使用するようにしてください。電子レンジをでも美味しく召し上がることができますが、美味しさの濃くが全く違います。
そして、セキネ自家製のタレを着けて召し上がってみてください。
この美味しさは絶品ですよ。

お品書き
シュウマイをお持ち帰りした際に箱の中にお品書きは入っております。
全文をご紹介します。

「シュウマイの美味しい召し上がり方」
何もつけずに良くかみしめ、召し上がって頂きますと名物セキネの「シューマイ」独特のうま味にお気付きになります。御家庭にお持ち帰りの節はご飯蒸しで五分程むして頂きますと、殊の外美味しく召し上がれます。

蒸し器の代わりに鍋でお湯を沸かして四・五分間あたためて頂いても結構です。御食前に!お酒・ビールの友に!お茶受けに!ご家庭へのお土産に!大変御好評いただいております。添えてあります「タレ」は長年の研究で特にシューマイの味を素晴らしく引き立たせます。

肉まんの空間
肉まんを二つに割ってみると、皮と具の空間の広さに気が付きます。なんか具を損したような、そんな感じを覚えてしまいます。ところが、この空間こそが美味しさの秘訣のように思いました。

まずは、この固まった具。噛みしめると肉汁が溢れんばかりに出てきて、皮の周りの空間に広がりっていきます。もし、この具がふわっとしていたらこうはなりません。具と空間の調和。よく噛みしめて食べてみてください。

ここまで、美味しさにこだわっていると、嬉しく感じますよ。
店頭で購入する際は「冷たい肉まん」か「温かい肉まん」のどちらかを選ぶことができます。今すぐ食べたいか、自宅で食べたいかの選択です。

中華まんの歴史
220年頃の三国時代までさかのぼります。蜀漢の宰相の諸葛孔明(181年-234年:政治家、軍師、蜀漢の建国者である劉備の創業を助けます。諸葛孔明を迎えるための、劉備の三顧の礼は有名)が作らせたことがはじまりのようです。

日本では大正14年、中村屋の先代の相馬夫婦が中国へ視察した際、具の入った饅頭「包子(パオズ)」を見掛け日本での販売を立案。試行錯誤を繰り返し1927年「天下一品 支那饅頭」を中村屋で発売したのが最初になります。

つづいて、
浅草 カフェバー「ルーサイトギャラリー」
ここの元オーナーは芸者歌手のあの方です

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